鍵盤を見ないで弾けるように
生徒さんの中に楽譜を見ずに、手元、鍵盤だけ見ながらピアノを弾く人がいます。
ピアノを習い始めた時(とくに年齢が低い場合)は、
鍵盤の位置がまだよくわからない。
指番号がまだしっかりと覚えられていない。
4~8小節ぐらいの簡単な短い曲が多い。
これらの理由で、特に初心者の生徒さんに多く見られます。
「楽譜を覚えないと弾けない」という状態です。
覚えて弾く。覚えられるというのもたしかに立派ですが、楽譜の注意書きなどを見落として同じ間違いを何度もしてしまうこともあります。
「楽譜を良く見て」が、できない。
目的は「楽譜を見ながら弾けるように」ですが、
練習方法は、楽譜を見て弾く練習ではなく「鍵盤を見ないで」弾く練習を、地道に続けていくことです。
家で練習してくれた曲を弾いてもらう時に、私は他のテキストで生徒さんの手をカバーして見えないようにします。
こどもたちは最初、「え~!」と少し抵抗(笑)しますが、
「かくすよ~、3,2,1!」とカバーすると、やるぞスイッチが入るのか、
みんな一生懸命弾いてくれます。
もちろん、最初は鍵盤から指の位置がずれてしまって、上手く弾けなかったり、
違った音を出してあきらめてしまったり、カバーに使っているテキストの下からググっと顔を入れて
鍵盤の位置を確認しようとする子などいろいろです。
鍵盤の位置、手の感覚、指の開く感覚などはすぐに習得できるものではないので、地道に続けていくしかありません。
最初は間違った音を弾いても気が付かないことがあっても、
少しずつ自分で違う音を弾いた瞬間に少し指を広げるんだな、とか広げすぎて間違った音を弾いちゃったな、
という感覚を身に付けていきます。
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