言葉やイメージ

当教室の生徒さんのほとんどは第一言語が日本語ですが、ご両親が日本語話者でも、

こちらで生まれ小さい時から現地校に通い、英語が第一言語になっている生徒さんもいます。

その場合は出来るだけ簡単な日本語を話すようにして、答えに詰まっているような時は「英語でもいいよ」と声をかけます。

言葉が理解できていないのか、それとも内容が出来ていないのか、質問の内容は理解できているけれど、答えがわからないのか。

充分注意をしてレッスンを進めています。


子供たちは日々の生活の中で言葉を学んでいきます。

日本で生まれ、アメリカでの生活が短くてもボキャブラリーはどうして少なくなってしまいます。


もちろん日本でレッスンしていた時も、小学校低学年くらいだと「○○って何?」と聞かれることがけっこうありました。


今でも覚えているのは、小学3年生の男の子にピアノ発表会を一週間後に控え、説明をした時です。

当日のだいたいの流れを説明して、「何かわからないことや質問はある?」と聞いたところ、

「先生、当日って何?」と言われました。 そこ?! 

「発表会の日。発表会がある日のことだよ」というと、「な~んだ」と。


日々の生活で、様々なシチュエーションでいろいろな言葉と出会い、子供たちはそれらの意味や感覚、使い方を覚えていくと思うのですが、

アメリカで生活をしていると出会いが圧倒的に少ないです。

道を歩いたり(そもそも歩くことがないでしょうか・・?)、車から見える景色の中に日本語がないので、

「あれ何?」と質問する機会も自然となくなりますよね。



それでもレッスン中に「それ、いいね!」と思うことありました。


つい先日、8分の6拍子の曲を弾く時に、揺れるものをイメージして弾いてみようと私が提案したところ、

揺れるものと聞いて小学一年の女の子はハンモックと答えてくれました。

これは日本でレッスンしていた時に、聞いたことがなかった答えでした。

日本の小学生はハンモックに乗ったことや身近に感じることはあまりないのかもしれません。

ここで生活する子供たちが見たり体験してきたものには多様性があるんですね。


バラエティに富んだ発想やイメージが出来ることは、ピアノ演奏にとってはとてもプラスになります。


私は日本語でピアノを教えていますが、しっかりと子供たちに伝わっているのか、そして、彼らが持っている豊かなイメージを

充分に活かして指導していかなくてはならないな、と改めて思いました。

ロサンゼルス トーランスの ピアノ教室

ロサンゼルス近郊、トーランスにあるピアノ教室です。 生徒さん一人ひとりの個性と成長にあわせてきめ細かい指導を致します。 音楽的自立を目指し、楽しくていねいなレッスンを行います。

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